.jpg)
いま、時代に新しい波を起こすアーティストやクリエイターの“内側”に踏み込む連載企画「NEW WAVE, NEXT CORE」
彼ら彼女らがどのような景色を見て、何に揺さぶられ、どのような感覚を軸に世界を捉えているのか――その中心へと迫っていく。
流行やムーブメントは、常にひとりの“個”から始まる。次の潮流をつくる表現者のCOREには何が宿っているのか。
その起点を探りながら、これから生まれる新しい波の輪郭を読者とともに見つめていきたい。
第3回目に登場するのは、異彩を放つエネルギーで世界へと突き進むf5ve。
KAWAIIカルチャーを鮮やかにアップデートし、個性の異なる5人が共鳴し合うことで、唯一無二のジャンルを確立した彼女たち。
そのスタイルの裏にはどんな衝動があり、どんな“CORE”が息づいているのか。彼女らの言葉から、その輪郭を紐解いていく。
f5veの核にあるのは、どんな価値観なのか。今回はメンバーそれぞれにスポットを当て、今どんな想いで活動しているのかを掘り下げていく。
5人それぞれの視点や感覚を通して、f5veというグループのCOREを改めて見つめていきたい。
.jpg)
――まず自己紹介をお願いします。
KAEDEです。f5veではリーダーをやっています。
グループの中で1番おしゃべりです(笑)
――グループの中ではどんな存在ですか?
ムードメーカーなのかな?
ただ、自分では引っ張ってるっていう感覚はあんまりなくて。
その場が楽しくなったらいいな、みんながリラックスできたらいいな、って思ってるだけなんですけど、結果的にそういう役割になってるのかもしれないです。

――KAEDEさんの“コア”にあるものを教えてください。
1つめは家族です。
本当にめちゃくちゃ仲が良くて、妹と弟ももう成人してるんですけど、
祖父母も含めて、家族の誕生日は今でも必ず集まってみんなでお祝いします。
――素敵なご家族です。家族はKAEDEさんにとってどういう存在ですか?
家族は、間違いなく私の活動をいちばん応援してくれている存在ですね。
イベントがあると、祖父母も含めて家族で来てくれたりして。
この前も、アメリカでやったイベントの映像をファンの方がYouTubeにフル尺で上げてくれてて、私は何も言ってなかったのに、“全部見たよ”って連絡が来ました。
相談も普段はあまりしないんですけど、何も言ってなくても察してくれる存在で。
妹とか母親は、何かあるとすぐ連絡をくれたりします。
2つ目はご機嫌です。
それはプライベートでも仕事でも同じなんですけど、人と会うときに機嫌がいい状態でいることがすごく大事だと思っていて。
疲れてるとか、悩んでるとか、そういうのをそのまま出しすぎると、相手にも伝わっちゃうじゃないですか。
ネガティブなエネルギーってすぐ広がるなって思ってて。
家で一人のときは“はぁ〜”ってなることもありますけど、人と会うときは“今はご機嫌でいよう”って切り替えます。
――リーダーとしての意識もありますか?
ありますね。
一番しゃべる私がご機嫌だったら、グループもご機嫌になるんじゃないかなって。
メンバーも、何かあると“ちょっと話そう”って頼ってくれることが多いので、それも自分の役目だなって思ってます。
3つ目はアメリカンカルチャーです。
幼稚園の年中くらいから英語教室に通っていて、英語は割と身近にある存在でした。
小学生の頃はディズニーチャンネルとかカートゥーンネットワークをよく見ていて、そこから派生してアメリカのハイスクールとかティーンの生活、ファッションや音楽にすごく影響を受けました。
――ファッション面では?
中高生の頃、海外セレブのゴシップ雑誌、毎月2〜3冊全部買ってました。
そのスナップを見て、ファッションやメイクを真似したりしていたので、最近のファッションの気分も、根底はそこから来てると思います。
音楽も、J-POPより洋楽を聴くことの方が多いですね。
.jpg)
――これからどんな“波”をつくっていきたいですか?
メイクやファッションに、正解が一個しかない空気を変えたいです。
今って“これが一番可愛い”“こうすれば間違いない”みたいな一つの型にみんなが寄っていく感じがあるなと思っていて。
年齢とか立場が上がるにつれて、“こうあるべき”を自然と求められることも増えるけど、それに縛られすぎると、だんだんみんな同じに見えてくる。
海外に行った時に、年齢もスタイルも関係なく、“自分が好きだからやってる”人が本当に多くて、もっと自由でいいんだなって気づきました。
何が流行るかより、“自分で選んでいること自体がかっこいい”っていう感覚が広がったらいいなって思ってます。

――まず自己紹介をお願いします。
SAYAKAです。
――自分を一言で表すなら?
自分の中で、ダンスは武器だと思っています。ダンスはずっと続けてきたからこそ、自然と自分の強みになっている感覚に近いです。

―― SAYAKAさんの"CORE"を表すキーワードを教えてください。
1つ目はファッションですね。
前までは、自分のスタイルが“これ”って決まってた気がします。
でも最近は、いろいろトライすることで新しい自分に出会えてる感覚があって。それがすごく楽しいです。
年齢を重ねると、着る幅が狭くなる人も多いと思うんですけど、私は逆で。前より着るジャンルは広がってると思います。
――スタイルを決めすぎないってことですか?
そうですね。前は“私はこのジャンル”って決めつけちゃってたんですけど、今はそうじゃない方が自由に表現できるなって。
いろんなものを提示して、“SAYAKAってこういうジャンルだよね”っていうのを、私が決めるんじゃなくてファンの人に作ってもらえたらいいなって思ってます。
2つ目が“お肉”。
これは本当に大好きです(笑)。
メンバーでも魚派と肉派がいるんですけど、私は完全にお肉派。毎日でも食べられます。
――どんなお肉が好き?
牛タンが特に好きです。でも唐揚げも好きだし、スペアリブ、生姜焼き、基本なんでも好き。
料理もするんですけど、気づいたらお肉料理ばっかりになってます。
3つ目は、やっぱりダンス。
これはもう、自分を表すものとして外せないですね。
――始めたきっかけは?
友達に誘われたのがきっかけです。もともと運動が好きで、幼稚園の発表会とかも率先して出るタイプだったらしくて。
それを見た友達が“体験レッスンに行かない?”って誘ってくれたのが始まりでした。7歳くらいだったと思います。
――最初はどんなジャンルから始めたんですか?
最初はロッキンっていうジャンルでした。
8歳から本格的に始めて、9歳くらいでヒップホップをやるようになったんですけど、癖が真逆すぎて。ロッキンの癖を取るのにめちゃくちゃ時間かかりました。
――その後の変化は?
ずっとガールズヒップホップもゴリゴリにやってて。
15歳くらいからアーティスト活動を始めて、“ダンス=SAYAKA”、“ヒップホップ=SAYAKA”っていうイメージがすごく強くなって。
でも20歳くらいの時に、“このままは嫌だな”って思って。大人っぽい表現もしたいし、ジャンルを変えたいって思うようになりました。
――葛藤はありました?
めちゃくちゃありました。
好きなものを仕事にすると、どうしても嫌になる瞬間ってあると思うんです。でもその時、無理に前向きになろうとはしませんでした。
「嫌だな」って気持ちに、あえて抗わない。じゃあ、なんで嫌なんだろう?ジャンルに縛られてるからかな、とか。一回ちゃんと掘り下げて、少しずつ形を変えていく。
そうやって変化してきた中で、今のスタイルがあります。好きだからこそ、ダンスから少し距離を置きたいなって思う時も正直ありました。
でも、ずっとダンスのイメージがあるっていうのは、見方を変えたら武器でもあるなって。
一歩引いて客観的に見て、スタイルを変えてみたら、また楽しくなって。その繰り返しで、ここまで続けてきた気がします。結局、やっぱりダンスはずっと好きですね。

――これからどんな“波”をつくっていきたいですか?
最近「f5veらしさ」みたいなものが少しずつ見えてきている気がしています。
それってグループとしてすごくいい流れだなと思っていて。
個人的には、海外のファンの方が多くて、ミームを作ってくれたり、ビジュアルを絵文字で表現してくれたり、SNSを使って自然に盛り上げてくれるのがすごく面白いなって感じてます。
たとえば、Undergroundの時に私が青いカラコンをしていたら、目と口を丸で表した「これがSAYAKA」みたいなアイコンを描いてくれたりして。そういう遊び方が生まれてるのが、すごく嬉しかったです。
f5veとして生まれているこの流れを、いつか個人としても「SAYAKAといえばこれだよね」って言われるものにできたらいいなって。
昔でいうアムラーとか、浜崎あゆみさんの尻尾みたいに、ファッションだけじゃなくて、生き方や空気感も含めて思い浮かぶ何か。
無理に作ろうとすると難しいと思うので、これから活動していく中で、自然と見つかっていけたらいいなと思っています。
自分らしさを表すアイテムや表現を、ファンの皆さんと一緒に育てていけたら嬉しいです。

RUIです。
――さっき撮影していて感じたのですが、RUIさんはアクティブな印象を受けました。
アクティブなタイプだと思います。
好奇心が強くて、興味が出たものはなんでもやってみたいって思うタイプです。結構多趣味だと思います!

COREにある3つのキーワード
――RUIさんの“コア”にあるものを教えてください。
まずひとつ目は“麺”。もう、完全に好きですね(笑)。
自分の体、グルテンでできてるんじゃないかなって思うくらい麺を食べてます。
――本当に大好きなんですね。どんな時に食べるんですか?
落ち込んでても、テンション上がってても、麺を食べるとちょっとヒーリングされる感覚があります。ストレス解消、というより“自分を元に戻すもの”みたいな感じ。
物理的にも、精神的にも、自分の体を作ってる存在ですね。
――2つ目が“おばあちゃんの家”。
これは完全に私のコアです。
地元は名古屋なんですけど、帰ると私のグッズとかポスターをいっぱい飾ってくれてて。
家族みんな応援してくれてるのがすごく伝わってきます。
――RUIさんにとってどんな場所?
マインドリセットできる場所ですね。仕事を頑張れるのも家族のおかげだし、“みんなに見せたい”っていう気持ちで頑張れてる部分がすごく大きいです。
だから帰ると、“あ、私これがやりたかったんだ”って夢を再確認できる。
活動を通じて今までいろんな人と出会って、そのたびにいろんな考え方に触れてきました。
好奇心旺盛だからこそ、「それもいいな」「こういう道もあるな」って思う自分もいます。
でも最終的に戻ってくるのは、「アーティストとしてもっと大きくなりたい」
「ライブに家族を呼びたい」っていう、すごくシンプルな気持ち。
おばあちゃんの家は、その原点をちゃんと思い出させてくれる場所です。
――3つ目が“星空”です。
これは、最近の出来事なんですけど。LAのジョシュアツリーで見た星空が衝撃的すぎて。
――どんな景色でした?
満点の星空で、本当にギャラクシーみたいな世界。自分の携帯で撮っただけなのに、本当に綺麗でとにかく圧巻されました。感動です。
――元々星は好きだった?
昔から好きです。
キラキラしてるけどちょっと薄暗いものとか、ドリーミーで空想的な世界観がずっと好きで。“現実的じゃないけど美しい”みたいな。
言葉にするの難しいんですけど…ジョシュアツリーでの星空を見て、スターになるってこういうことなのかなって思いました。
星って、大きさも輝き方も全部違うじゃないですか。
その中で、自分なりのものを磨いて“一番星”みたいにちゃんと輝ききりたいって思った瞬間でした。
心のヒーリングにもなったし、ここ数年で一番の景色です。可能性って無限なんだなって本気で思えました。
LAから車で3時間くらいかかるんですけど、それでも行ってよかったって心から思いました。

――これからどんな“波”をつくっていきたいですか?
f5veとしてライブを重ねる中で、日本はまだ、海外ほど“音楽に身を委ねて楽しむ”空気が強くないなと感じることがあります。
海外でパフォーマンスしたとき、みんなが周りを気にせず、歌って、踊って、音楽に夢中になっている姿にすごく衝撃を受けて。
携帯で撮ることも大事だけど、それ以上に「今この音を楽しむ」っていう感覚が、もっとあってもいいなって思いました。
f5veはクラブのようなアンダーグラウンドな場所でも、フェスや大きなイベントのような場所でもパフォーマンスさせてもらっていて、
そのどちらも経験しているからこそ、その境界をもっと曖昧にしていける存在になれたらいいなと思っています。
私自身、すごくシャイで人見知りなんですけど、海外のファンの反応を見て、
「誰も気にしてないし、どんな自分でもいいんだ」って思えるようになりました。
.jpg)
KAEDE、SAYAKA、RUI。
それぞれの言葉を辿っていくと、答えよりも「向き合い続ける姿勢」が印象に残った。
好きなものを何度も見つめ直しながら、原点へと立ち返る。
そうした揺らぎを経てなお、自分の感覚を信じて前に進む3人の在り方が、f5veというグループの芯を形づくっている。
ひとりひとりのCOREが重なり合うことで、f5veはただの集合体ではなく、ひとつの流れとして動き出す。
その流れが、これからどんな波紋を広げていくのか目が離せない。
衣装:threetimes
当日着用したのは、韓国発のthree times
ミニマルで洗練されたデザインに、計算されたシルエットとディテール。
海外セレブライクなラグジュアリー感を纏いながら、日常にも落とし込めるアイテムを提案する。
Featured Artist: f5ve
Brand: threetimes
Photographer: Rikuto Uchiumi
Video : Tasuku Ito
Stylist: RUI [RETUN REP]
Make : MIYABI
Hair: Shota Miyashita
Interview : Kazuma Tsuda
Direction / Video edit / Text:minami

