
いま、時代に新しい波を起こすアーティストやクリエイターの"内側"に踏み込む連載企画「NEW WAVE / NEXT CORE」
彼ら彼女らがどのような景色を見て、何に揺さぶられ、どのような感覚を軸に世界を捉えているのか――その中心へと迫っていく。
流行やムーブメントは、常にひとりの"個"から始まる。次の潮流をつくる表現者のCOREには何が宿っているのか。
その起点を探りながら、これから生まれる新しい波の輪郭を読者とともに見つめていきたい。
第8回目に登場するのは、ミクスチャーなオルタナティブヒップホップを展開するManaka。
ラップを軸に置きながら、強みである滑らかなボーカルを行き来きするスタイルは彼女独自のもの。
やりたい要素を絞るのではなく、混ぜ合わせて調和をとっていく彼女のコアは一体どういうところから来ているのか。その輪郭を紐解いていく。

Manakaという存在
―― まずは自己紹介をお願いします。
Manakaです。ラッパーです。 よろしくお願いします。
―― 普段のファッションスタイルについて教えてください
結構極端なんですけど、ダボダボかピタピタかの2択です。
「次に来る」と思うもの
ーーManakaさんが「次に来る」と感じているものは?
ハードなトラックに、歌心強めなメロディラインを乗せている曲に注目しています。
たまたまシャッフルでRihannaの「Woo」って曲が流れてきて、かなり渋いトラックの上でリアーナが歌いまくってるんです。
このトラックでこんな歌い上げようって発想に自分ではあんまりならなそうで、かっこいいなって結構食らいました。
最近だと、slayrというラッパーもビートはハードだけどメロディラインはかなりアニソンとか歌心強い感じというか。
そういう流れもあって、自分の曲にももっと歌いあげる要素をうまくスパイスとしてミックスしていきたいですね。

COREにある3つのキーワード
ーーManakaさんのCOREを表す3つのキーワードを教えてください。
1つ目は、真ん中。
Manakaって本名なんですけど、「世界の真ん中に立つような立派な子になってほしい」という意味を込めてつけたと両親が言ってて、その意味も好きです。
あとは何かを選ぶときにどちらか一方に寄るというより、混ぜ合わせた自分なりの“間”を生み出すことが好きなんですよね。
自分はメジャーシーンもアンダーグランドのシーンのどちらも見ていて、どちらにもそれぞれの良さがあるって感じているからこそ、その真ん中に立って架け橋的な存在になれるようなことをしたいっていう気持ちもあります。
実際に好きなものを並べてみたら統一感はあるんですけど、オールジャンルから影響を受けているし、影響を受けた要素をミクスチャーしてオルタナティブなことをやっている同世代の女の子が、まだあまりいないからこそ、自分が先人きってシーンの真ん中でやって行きたいなっていつも思っています。
2つ目は、欲張り。
自分はすごく欲張りな性格で(笑)。
でもそれって、自分の人生をちゃんと選び取ってきた結果だと思っていて、これからもずっとそうやって生きていきたいです。
欲張って生きた方が、絶対に楽しいから。
自分がいろんなことに挑戦して、それを実現していくことで、欲張りに生きていいんだって伝えられたらいいなって。
その感覚とか、前向きなパワーを音楽やビジュアルでも表現していきたいです。
3つ目は、お金。
お金は大好きです。
まず、お金はかわいい。お金はアクセサリーとしてもあればあるだけかわいいし、かっこいいと思う。
それに、お金があることで選択肢が増えるっていうのは、これまでの人生の中でも強く感じてきました。
小さい頃から仕事をしてきた分、その大切さも実感しているし、「お金が好き」ということを恥ずかしいとも思わないです。
お金が溜まっていくことは、心の安定でもありますし、なによりも自分で頑張った証拠なので。
だからお金はそばにあって欲しい存在ですね。

これから起こしたい波
―― 最後に、Manakaさんがこれから起こしたい"波"について教えてください。
音楽も、姿勢も、ビジュアルも含めて一貫した活動をすることで、誰かが「自分らしく生きる」ための一歩になれる存在でいたいし、みんなが自由にいろんなことに挑戦していいんだよ、って思えるような波を起こしたいです。
私今でこそこうやって自分がしたいことをやってますけど、最初は、一番自分が自分のヘイターでした。
自分がこんなことはしてはいけないとか、自分には似合わないとか、そういう気持ちがすごいあったんですよね。
でも、着たい服を着て外に出てみるとか、やりたいと思っていたことを実際にやってみるとか、そういう小さな積み重ねで、少しずつマインドが変わっていきました。
ラップもそのひとつで。バックグラウンド的に、自分がやっていいのか悩んでいた時期が長かったんですけど、ビートを作り始めて「自分のトラックならやってみてもいいかも」って思えて。
一歩ずつそうやって乗り越えてきた先に、今の自分があると思っています。
何かを乗り越えるたびに、人生の彩度が上がっていく感覚があって。それがすごく好きだし、ちゃんと幸せだなって思える瞬間でもあります。
だからこそ、自分はこれからもやりたいことを全部やっていきたいし、その姿を見て誰かが「自分もやりたい事をやってみよう」って思うきっかけになれたら嬉しいです。

好きなものを何かひとつだけ選ぶのではなく、すべてを引き受け、混ぜ合わせ、自分のフィルターを通してかたちにしていく。
その選び方とバランスの取り方こそが、Manakaという表現の輪郭をつくっているのではないか。
メジャーでの活動から転換し、ラップというフィールドへと踏み出した彼女。その背景にあった迷いや葛藤もまた、いまの表現に確かな厚みを与えているように感じられた。
その気持ちを乗り越えながら進んできたその軌跡は、多くの人に勇気を与えるだろう。
彼女がこれからどんな“波”を描いていくのか。その行方を引き続き追っていきたい。
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当日着用したのは、爽やかなブルーとバックに大胆に配された羽のグラフィックが印象的なスウェットパンツ。
大きく広がる羽のデザインは、枠にとらわれず自由に羽ばたくManakaの姿を映し出しているかのようだ。
裾にはドローコードが付いており、絞ることでシルエットを自在に調整できるのもポイント。
リラックス感のあるスウェットにY2Kムードをさりげなくプラスし、スタイリングに遊び心を加えてくれる。
FANCY CLUBの中でも人気を集めるアイコニックなアイテムのひとつだ。
FANCY CLUB エンジェルヴィンテージスウェットパンツ (SKY BLUE) ¥13,101

ブランド:FANCY CLUB
Y2Kムードをベースに、ポップでコンセプチュアルなアイテムをシーズンごとに展開している。
トレンドを取り入れながらも、遊び心のあるグラフィックやカラーリングで独自のスタイルを確立。
ストリートとガーリーを行き来するようなバランス感覚で、韓国国内でも支持を集めるブランドのひとつだ。

Featured Artist:Manaka
Brand:FANCY CLUB
Photographer:ohokubo shoui
Video/Video edit : yuma goto / NANA
Stylist:RUI [RETUNE REP]
Make : BERI
Hair:kio
Direction/Text:minami

